こちらでは、古代の北欧が発祥と言われている「ルーン占い」について、初心者でもできる簡単なやり方と、ルーンの意味を解説していきます。
ルーンは25個の石や木片に、ゲルマン文字が刻まれているものですが、とても簡単に占いが出来ることで人気です。
初心者でも手軽に始められますし、ゲルマン文字の意味もとても興味深いので、ぜひ最後までじっくりと楽しんでください。
なおこのブログの内容は、こちらの「ルーン占い入門セット」をもとに、Wikipedia:ルーン文字の情報を参考にしてお届けします。
それぞれのルーンの意味へジャンプ!
■すぐに意味を知りたい方は、こちらをクリックして、戻るボタンでここに戻れば便利です。
ルーン文字と占いについての歴史
まずは「ルーン占い」とはどのようなものか、その基本となるルーン文字の意味や歴史から見ていきましょう。
ルーン文字の起源と占いへの利用
最初に、いつもながらのWikipediaで、「ルーン文字」の意味から確認していきます。
ルーン文字(ルーンもじ)は、ゲルマン人がゲルマン諸語の表記に用いた古い文字体系であり、音素文字の一種である。
成立時期は不明であるが、確認されている最初期のルーン銘文は2世紀あるいは3世紀頃のものである。ラテン文字に取って代わられて使用されなくなったが、スカンディナヴィアでは中世後期まで用いられた。一部の地域ではルーンの知識は初期近代まで民間に残存していた。
Wikipedia引用:ルーン文字
ルーン文字は、古代北欧でゲルマン民族が、ゲルマン語の表記として利用していたようです。
※Wikipedia引用:ルーン文字
スウェーデン南部に残された6・7世紀頃の石碑
ルーンの語源と意味について
その頃は、紙のない時代だったため、木片や石などに文字を刻むことで、手紙のような意思疎通の目的で使われていたようです。
ルーンの語源は「秘密」を意味する言葉で、そんなところから呪術の儀式や占いなどにも使われてきましたが、それはあくまで副次的な利用でした。
本来は生活に密着した、一般的な文字として使用されており、地域や時代によって様々な変化を遂げ、時には33文字までその数も増えたようです。
北欧神話では、主神であり死や魔術の神とされたオーディンが、ルーン文字を発見したと伝えられていることから、古代北欧文化と密接に関わっていたことが伺い知れます。
※Wikipedia引用:オーディン
「ルーン占い」とはどのような占いか
ルーン占いとは、25種類のルーンの言葉としての意味から、神託としてのアドバイスを受け取るもので、「卜術(ぼくじゅつ)」の一種であると言えます。
卜術とは、何らかの道具を使い、偶然に導き出された結果から、物事の吉凶を読み取ったり、神託としてのアドバイスを得るやり方の占いです。
西洋では「タロット占い」が最も有名ですし、東洋では「易」が一般的に知られている卜術だといえます。
ルーン占いは易のように、木片や石などに刻まれたルーンを読み取り、近未来や人間関係などを占う、とてもシンプルな占いだといえるでしょう。
※タロットファン.jp引用:タロット占い
ルーン占いの基本的なやり方
一般的なルーン占いは、小さな木片や石などに刻まれたルーンストーンを利用して行いますが、それ以外にもカードにルーン文字が記された、ルーンカードを利用する方法がります。
どちらでもルーンの種類や意味は同じですが、こちらでは初心者向けに最も基本的な、ルーンストーンを使った占いのやり方を見ていきましょう。
25個のルーンの種類
まずは使用するルーンの種類から見ていきましょう。Wikipediaから引用した写真の左上から、順番にその名前(呼び方)を紹介します。
- フィオ、ウル、ソーン、アンスール、ラド、
- ケン、ギューフ、ウィン、ハガル、ニイド、
- イス、ヤラ、ユル、ペイオース、エオロー、
- シゲル、ティール、ベオーク、エオー、マン、
- ラーグ、イング、オセル、ダエク、ウィルド
ルーン文字が刻まれた24種類に、何も刻まれていない「ウィルド」が加えられて25種類となります。
なお、ウィルドは近年になって、ルーン占いに加えられたようです。すべての文字を刻む前の姿、それがウィルドです。
※25種類のルーンストーン
ルーンストーンでの占いのやり方
まず用意するものは、25種類のルーンが刻まれたルーンストーン一式と、手がすっぽりと入る程度の丈夫な布袋です。
その布袋の中にすべてのルーンストーンを入れて、準備が完了となります。
<ルーン占いのやり方>
- 利き手を袋の中に入れ、占う質問を頭の中で唱えながらルーンを混ぜます。
- ピンときたルーンストーンを1つ掴んで、その上下を認識しましょう。
- 袋から取り出して、上下を意識しつつ場に置きます。
以上がルーンストーンを使った、占いの工程です。
※袋に手を入れてルーンを混ぜて1つを取り出します。
ルーン占いにおけるスプレッドとワンオラクル
シンプルに1つのルーンで占うやり方のワンオラクルが、何よりも簡単で基本となる占い方です。
ルーン占いには、それ以外にもいくつものスプレッド(並べ方)があります。ここでは簡単に、ワンオラクルとツーオラクルについて、見ていきましょう。
ワンオラクルは、1つのルーンを占いの結果として受け取る占い方で、占いたい内容が「Yes」と「No」で判別できるときには、とても解り易い方法です。
やり方は、先ほどの手順で1つのルーンを導き出し、そのルーンが示す意味を見て「Yes or No」の区別をつけていきます。
ツーオラクルの占い方
ツーオラクルは、2つのルーンを順番に取り出して、占いたい内容の結果と対策について、その意味を読み取っていきます。
これはタロット占いでも良く行われる手法で、最初に引いたルーンストーンを、結果の石として場の右側に置き。
続いて、2個目のルーンストーンを引き、それを対策の石として場の左側に置いて、それぞれの意味を読み取っていきます。
これはワンオラクルのように、占いの結果だけではなく、どのように対策をとれば良いのかも解るやり方なので、比較的初心者でも利用しやすいといえるでしょう。
さらに、多種多様なスプレッドがありますから、詳しくはこちらの「悩み解決のヒントが得られるルーン占い」のような解説書を参考にしてください。
※この記事は、こちらの「ルーン占いセット」をもとに解説しています。
0~9のルーン文字の意味
なお、それぞれの番号は、私が簡便的に振っているものですので、それが正式な番号ではありません。
ここでは初心者の方にも解り易いように、最初にブランクルーンのウィルドを0番として説明し、一般的にルーン文字が紹介される順序でその後を続けます。
0:ウィルド
■正位置:運命による大きな転換期の到来
■逆位置:なし
何も文字が刻まれていないウィルドが、ルーン占いで引かれたときに示すのは、大きな転換期や新たなる可能性など、人知の及ばない変化や展開です。
ウィルドは別名「ノルンの女神」という、北欧神話に登場する3人の女神を指します。
彼女たちが木片にルーン文字を刻むことで、人の運命を決めているとされることから、人が贖うことが出来ない、運命的な出来事が訪れることを意味します。
ですから、このウィルドが開かれると、何事においても女神に導かれるような運命的な流れで、物事は総じて良い方向に進むでしょう。
※ルーンカードは24枚で構成されており、「ウィルド」のカードが無く、こちらの画像はカードの背表紙の画像となります。
1:フェオ
■正位置:地道な努力が豊かな財産となる
■逆位置:強欲や散財など経済的な悪化
フェオは、古代北欧で財産として大切に扱われていた、家畜を表すルーン文字です。そのためルーン占いにおいては、富や財産に関わる意味を持ちます。
このルーンは、精神性よりも物質的な豊かさを表すものなので、恋愛や仕事、人間関係で占ったときにも、経済的な側面に意識が向いていることを表すのです。
フェオが正位置で開かれると、これまでの努力や取り組みが結果を引き寄せ、財政的に豊かになる機会が訪れます。
そして逆位置では、強欲になってしまい、返って散在することで財産を失ったり、経済的な苦境に陥り易いと言えるでしょう。
2:ウル
■正位置:本能に突き動かされる強い衝動
■逆位置:精神的な無力感や空回り
ウルは、古代ヨーロッパの野牛である、オーロックスを描いたルーン文字だとされています。現代の家畜の祖先であり、力強い野生の象徴だったともいえるでしょう。
そのため、このウルは私たちの衝動的な感情を意味し、その強いエネルギーによって、物事を推し進めていくことや、そんな気持ちが湧きあがると読みとります。
ですから、正位置で場に置かれたなら、恋愛や仕事などでも、猪突猛進ともいえる積極的な気持ちにより、物事を良い方向に強力に推し進めることが出来るでしょう。
また、このウルが逆位置で開かれると、地に足が着かなくなり、気持ちばかりが優先して空回りし、無力感を味わう結果を招きかねません。
3:ソーン
■正位置:心を刺すネガティブな意思や情動
■逆位置:結果の伴わない苦痛
ソーンは古代北欧でも特に恐れられていたルーン文字です。ソーンの図柄はイバラのようにとがった棘を表し、それは私たちの負の感情ともいえる情念を意味します。
そのためルーン占いでソーンが場に置かれると、本人が気付いているかに関わらず、潜在的にネガティブな動機があり、その結果むやみに周りを傷つけたり、自分が傷つくことを表すのです。
正位置では、そんなネガティブな思いで未来が築かれるために、たとえ目的が達成されたとしても、周りや自分をも傷つけてしまう様子を表します。
また逆位置では、外部からの甘い言葉につられて、自分が傷ついてしまうような、辛い体験を味わう可能性があるので注意しましょう。
ソーンは25個のルーン石の中でも、特に注意が必要なルーンだと言えるでしょう。
4:アンスール
■正位置:豊富な知識や情報が良い方向に導く
■逆位置:情報過多による混乱と堕落
アンスールは元々は、「口」を意味するルーン文字ですが、それは古代北欧で口伝によって語り継がれた、豊富な知識や経験を指しています。
そのためルーン占いでも、多くの知識や情報を得ることで、停滞していた物事が進むようになることを意味し、コミュニケーションが重要だとも解釈できるでしょう。
正位置では、アンスールの2つの矢じりが上を向くことから、精神的な成長や向上が遂げられることを表し、まさにより多くの学びを得るときだと言えるでしょう。
そして逆位置では、矢じりが下を向き、精神的に堕落していく様子を表すことから、情報やコミュニケーションによる、混乱や堕落が起きやすいと読みとります。
5:ラド
■正位置:スムーズに物事が進んでいく様子
■逆位置:障害が現れ、停滞や停止に陥る
ラドは古代北欧で活用されていた、馬車などの移動手段を意味するルーン文字で、その車輪がコロコロと順調に回ることから、物事が速やかに進んでいく様子を表します。
ルーン占いで正位置で置かれれば、恋愛や仕事についても方向性が定まっているため、迷うことなく前進することが出来ますし、思っていた以上に速い展開で話が進むと言えるでしょう。
さらにこのラドは、旅行などの意味も含むルーン文字ですから、そんな旅に出ることも、良い展開を与えてくれるかもしれません。
ただ逆位置では、スムーズな流れに障害が発生し、停滞してしまったり、停止に追い込まれる心配があります。
6:ケン
■正位置:燃え上がる情熱をもって始める
■逆位置:希望を失い停滞していく
ケンは、炎と氷の国が交わることでこの世界が誕生したという北欧神話の創世記で、炎を表すルーン文字です。
未来を表す右側に開いて描かれることから、未来に向けて情熱をもって進み、物事が開けていくという意味があります。
ケンが正位置で場に置かれると、新しく始めた出来事は、炎が燃え上がるように情熱をもって進めることが出来、充実感も得られることでしょう。
その反面、このケンが逆位置で開かれると、未来に向けて勢いがつぼんでいく様子が見て取れるので、次第に情熱や意欲を失い、無気力な停滞期に陥ると考えられます。
7:ギューフ
■正位置:互いに与え合える無償愛
■逆位置:なし
「贈り物」という名称のあるギューフは、恋愛運では最高のルーンともいえるもので、互いに与え合える純粋無垢な愛情を意味します。
欧米では手紙の最後に、キスマークとして「X」を描き愛情を示しますが、まさにそれがルーン文字としてのギューフの意味だと言えるでしょう。
このギューフには、逆位置が存在せず、どのような質問や占いに対しても、そこには深い愛情があり物事が進んでいると解釈します。
特にルーン占いで、願い事が叶うかを占った際や、恋愛で占った際に場に置かれたなら、その問いは祝福されており、とても叶う確率が高いと言えるでしょう。
8:ウィン
■正位置:喜びと幸せを感じる嬉しい出来事
■逆位置:失望や落胆などの不運な出来事
ウィンのルーン文字には「喜び」という意味が含まれます。まさに勝利でたなびく旗のように、これまでの行動が結果を出して、喜びに包まれる出来事が起こります。
このウィンのルーンは、北欧神話のオーディンの栄光の杖という意味もあり、そんな栄光を受け取れるような出来事が、近い未来に到来するとも解釈できます。
どちらにせよ、このルーンが正位置で出たときの喜びは、宝くじに当たる様なまぐれではなく、これまでの行動の成果として喜びが得られるのがポイントです。
また逆位置で場に置かれた時には、苦労が報われず失望や落胆を感じるような、不運に見舞われる可能性があります。
9:ハガル
■正位置:突然起きる現状の破壊
■逆位置:なし
ハガルは、農作物に被害を与える、雹(ひょう)や霰(あられ)とう意味のあるルーン文字です。
雹などは常に雷を伴い突然降りそそぐため、このハガルも人間ではいかんともしがたい自然災害のような破壊を受けることを示します。
ただ、それが大規模な地震というような大きなものではなく、ごく一部の限られた範囲内で起こり、致命的なものとまではなりません。
ですからルーン占いでハガルが場に置かれると、それは避けられないトラブルが起こり、一時的な被害に会うと言えるでしょう。
タロットカードの「運命の輪」のカードと、似たような意味を持つルーン石だと言えるでしょう。
※この記事は、こちらの「ルーン占いセット」をもとに解説しています。
10~19のルーン文字の意味
ここからは10~19までの、10個のルーンの意味を解説します。
ちなみに、この写真のグリーンのルーン石は、天然石のアベンチュリンにルーンを刻んだものです。
10:ニイド
■正位置:忍耐力が必要な欠乏状態
■逆位置:徒労に終わる努力や苦労
ニイドは、タロットカードの12番「吊るされた男」と同じように、自らの成長のために必要な試練や忍耐を意味します。
ルーン占いで、このニイドが場に開かれると、どのような問いかけであれ、身動きが出来ずにただ待つことを求められるような、忍耐力が必要な状況が訪れるのです。
正位置では、その結果物事が次第に良い方向に進みますが、逆位置ではその努力や苦労も徒労に終わり、ただ苦しかったという事実だけが残ります。
ルーンがどちらに向いても、自由が奪われて束縛された状態で、辛い時間を過ごすこととなるのです。
11:イス
■正位置:流れが止まり停止状態へ
■逆位置:なし
イスは、北欧になじみの深い「氷」を表すルーン文字です。一本の棒のように描かれたイスは、水が流れ落ちる状態が、そのまま凍った姿であるかのようです。
そのためこのイスが場に置かれると、仕事や恋愛に対する情熱や熱意は冷めて凍り付き、一歩も動き出せない停止状態へと陥ります。
このイスはコミュニケーションや、交流が停止することも表しますから、気持ちは孤独を感じ引きこもりがちになるでしょう。
まさに、北欧の氷に囲まれた冬を表すのが、このイスというルーン文字なのです。
12:ヤラ
■正位置:1年間の努力の収穫をえる
■逆位置:なし
このヤラのルーンは、「収穫」や「豊穣」を意味するルーン文字です。これは1年間の努力の結果を得る時期でもあり、そんな喜びの訪れを指し示すものです。
ヤラの「く」の字が二つ折り重なった形は、北欧の四季の移り変わりを表し、夏と冬が密接に関わることで、豊かな恵みが得られることを意味しています。
ですから、ヤラがルーン占いで場に置かれると、恋愛や仕事など占う内容に関わらず、これまでの努力の収穫を得るような喜びが訪れると解釈します。
その意味では、これまでの紆余曲折が大きく、耐えて努力していた人ほど、大きな収穫を得られるとも言えるでしょう。
13:ユル
■正位置:終了や死、停滞からの脱却
■逆位置:なし
13番に位置するユルは、タロットカードの死神のカード同様に、物事の終了や終末を表すルーンです。
本来ユルは「イチイの木」を意味するルーン文字ですが、その木が教会などに植えられることが多く、古くから武器などの素材として利用されてきたことから、死や終了を司るルーンとなりました。
ですからこのユルが場に置かれると、すべてのことが強制終了するかのように、一旦終わりを迎えます。
それは良いことでも、悪いことでも、中途半端などっちつかずの状態に、一度区切りがついてリセットを掛けられるかのようです。
14:ペイオース
■正位置:偶然による状況の好転や幸運
■逆位置:偶然による状況の暗転や不運
ペイオースは、古代北欧文化を調べる考古学で、ずっとその意味が解らない謎のルーン文字でした。それがルーン占いで利用さるようになり、幸運を示すルーンと解釈されます。
その形からも、まさにダイスを転がすための器と解釈されて、正位置では突然の幸運による、状況の好転が起きると解釈します。
ルーン文字の中には、努力の成果として幸運が得られるものがいくつかありますが、このペイオースには努力は必要ありません。
そのため、逆位置でこのペイオースが場に置かれると、あなたのこれまでの行いに関わらず、不運ともいえる状況の暗転も起こりえるのです。
このルーン石が導き出された時には、それも一つの運命の流れだと思って、向き合っても良いでしょう。
15:エオロー
■正位置:災難や魔除けなどの保護
■逆位置:無防備で油断した状態
エオローは、北欧に住む大角鹿(ヘラジカ)の角を表すルーン文字で、シカが自分の身を守り相手から防御するように、保護や防御の意味を持っています。
また、そのような経緯から、災難や魔除けの効果があると信じられており、ルーン魔術などでも、このエオローを魔除けとして利用していたようです。
エオローのマークは、3本の線が1本に束ねられるように見えることからも、友人や知人などの協力者を得て、物事を順調に進めると解釈されます。
正位置なら仕事や恋愛などでも、悪い相手からは守られており、逆位置では、油断して防御できないため、注意が必要なことを示します。
16:シゲル
■正位置:明るく輝く希望に満ちた状態
■逆位置:なし
シゲルは、ルーン文字の中で「太陽」を意味するマークです。日照時間の少ない北欧では、この太陽光がとても大切で、希望や栄光の象徴ともいえるものです。
このシゲルは、ルーン占いの中でも、太陽の光のような栄光に包まれることを表し、願いは思い通りに叶っていくと解釈されます。
特に仕事では、栄光を得られるというように、周囲からの評価も得られるでしょうし、良い結果を受け取れると考えて良いでしょう。
また恋愛や結婚においても、望みが叶いやすい機運となっているので、積極的に進めることをお勧めします。
17:ティール
■正位置:勇敢さと闘争心による勝利
■逆位置:周囲を傷つける破壊衝動
ティールは、北欧神話の軍神「テュール神」を象徴するルーン文字です。テュール神はとても勇敢な軍神として有名で、火曜日を表す「Tuesday」の語源となった存在です。
北欧神話のテュールが持つ剣には、このティールのルーン文字が描かれており、それらの背景からも、ティールは勝利を呼び寄せるルーンとしての意味を持ちます。
そのため、正位置では勇気をもって積極的に取り組むことで、恐れや困難を打破して理想を手にすることが出来ます。
また逆位置では、その情熱が空回りして周りを傷つけたり、状況を破壊するような衝動に駆られやすいので、くれぐれも注意しましょう。
18:ベオーク
■正位置:母性や父性に育まれる物事
■逆位置:甘えによる依存や停滞
ベオークは、「白樺の木」の意味をもつルーン文字で、古代北欧では白樺の樹液を、母なる大地の貴重な恵みとして、大切に扱ってきました。
白樺の木は、樹液が健康に役立つことから、「母なる樹」や「森の看護師」と呼ばれ、神聖な木として扱われてきました。
そのためこのベオークは、正位置では健康的な成長を表し、物事や人間関係が育って、良い方向に成長していくと解釈します。
また逆位置では、甘えから依存的な傾向が出てしまい、思うように自立できず、成長が停滞する結果になると捉えるのです。
19:エオー
■正位置:敏速に展開していく物事
■逆位置:急ぐことが仇となる悪化
エオーは、古代北欧で最も早い移動手段であった、「馬」を意味するルーン文字です。先に紹介したラドも、物事が迅速に進むことを表しますが、このエオーはそれを上回ります。
驚きを感じるぐらいの速度で、物事が迅速に展開していくとともに、地に足が着いているので、確実に前進しているという実感を得られるでしょう。
エオーがルーン占いで正位置に置かれると、直感的な出会いや発想で物事が進み、理解するよりも先に現実が移り変わっていきます。
そして逆位置で引かれると、気持ちばかりが先走ってしまい、地に足が着かず、物事が空回りして悪化の一途をたどることとなるのです。
※この記事は、こちらの「ルーン占いセット」をもとに解説しています。
20~24のルーン文字の意味
では最後の5個のルーン、20~24までのルーンの意味を解説します。
写真の真っ黒なルーン石は、災いを退ける石としても有名なブラックオニキスです。
20:マン
■正位置:信頼し協力し合う人間関係
■逆位置:人間不信で孤独を好む
マンは、ルーン文字の中でも「人」や「人間」を象徴するものです。この形は二人の人間が、肩を組んで協力し合うさまのようにも見えますし、手を取り合う姿のようにも思えます。
このルーン文字は、対等な立場で協力しあう人間関係を表しており、そのお互いに信頼しあう姿勢が、物事を良い方向へと導くことを意味します。
ですから、正位置でマンのルーンが場に置かれると、どのような問題を占っても、周囲の理解や協力を得て、問題を乗り越えて行くことが良いといえます。
逆位置でマンのルーンが出たときには、人間関係が負担となって孤独を好んだり、お互いに足を引っ張り合ってしまう関係が危惧されます。
21:ラーグ
■正位置:情緒豊かに揺れ動く心
■逆位置:不安定な心が問題を悪化
ラーグはルーン文字の中で、「水」を象徴する意味を持つマークですが、四元素の水は豊かな感情を表すため、このラーグも同じように感情に揺れ動く、心をありようを表します。
そのため、ルーン占いでこのラーグが引かれると、それはロマンチックな気持ちや、ウキウキするような心の動きを表し、そんな感情を楽しんでいることを意味します。
ですから正位置でこのラーグが場に置かれると、何事においても気持ちが揺れ動き、ワクワクするような期待感や、恋愛感情に酔いしれるような気持になるのです。
また逆位置では、そんな気持ちが強すぎて、現実で躓くような思いに駆られ、状況を悪化させることに繋がってしまいます。
22:イング
■正位置:家庭や性的な充実
■逆位置:なし
イングは、北欧神話のなかの豊穣と多産の神「イング神」を意味するルーン文字です。上部を交差して伸ばした写真の形のほかに、中心のひし形だけのルーンもあります。
イング神は、特に多産の神であるため性的なエネルギーが強く、家庭における子宝や、家族の幸せを司るルーンでもあるといえます。
ですから、このイングは女性や男性としての幸福感や、子孫繁栄による明るい未来など、円満な家庭環境が物事を良い方向に導くと解釈します。
また仕事においては、これまでの努力が実り、大きな成果を得られると解釈して良いでしょう。
23:オセル
■正位置:伝統や常識を重んじる態度
■逆位置:しがらみへの反発が悪化を生む
オセルは、土地や伝統など、先祖から引き継がれたものを意味するルーン文字です。そのため安定感があり、逆に行動や変化に乏しい側面があります。
四元素の中の地を司るオセルは、ルーン占いでも伝統や規則など、先祖から引き継がれた常識を表すため、恋愛や仕事でも真面目な態度が求められます。
正位置で開かれると、礼節や規則、伝統にのっとった行動を意識することで、物事は周りの評価を得てよりスムーズに進むでしょう。
また、逆位置で場に置かれた際には、伝統や格式に逆らい、返って現状を悪化させてしまうことになるようです。
24:ダエグ
■正位置:平穏な日々で着実に前進する
■逆位置:なし
ダエグは「日」を表すルーン文字で、そのことから延々と続く、一日の営みを意味するといえます。
そのため、このルーンは時に単調な平和や、変化のない時間を表し、何でもない日常が穏やかに続き、平和な時間が流れていくと解釈します。
ですからルーン占いでも、このダエグが場に置かれると、大きな変化のない現状が、穏やかに続いていきますが、それは停滞ではなく着実な成長と言えるでしょう。
まるで植物が日々の生活の中で、少しずつ育っていくように進歩成長を遂げるのが、このダエグなのです。
初心者のためのルーン占いのまとめ
いかがでしたか?ルーン文字の意味と歴史から、初心者向けのルーン占いのやり方、そして25種類のルーンの意味まで、一通り見てきました。
ちなみに、今回写真で紹介したルーン石は、パワーストーンのカーネリアンに刻まれたものです。
あくまで初心者向けのルーン占いのやり方
この記事では、あくまで初心者向けのルーン占いのやり方とし、あまり複雑にならないように、占いの基本的な内容をお伝えしてきました。
ルーン占いは、やり方はいたってシンプルな卜術ですが、スプレッドなどルーンの置き方や引き方によっては、さらに深く物事を占うことが出来ます。
またルーンそれぞれの意味についても、こちらではあえて短くまとめましたが、実際にはさらに深い意味があり。
解説書の「悩み解決のヒントが得られるルーン占い」などでも、仕事、恋愛、結婚、友人、家庭、健康、願い事などのジャンルに分けて、詳しく紹介されています。
占いに込められた北欧神話の精神
ルーン占いは、タロットや占星術、四柱推命や手相などの占いに比べれば、初心者でもすぐに占いが楽しめる、とてもシンプルなものです。
ですがその本質は、北欧神話を原点とする、神秘的でスピリチュアルな要素を持つ占いだと言えます。
ですから、占いのやり方を身に着けて楽しむだけではなく、ルーンの意味に込められた北欧神話の神々についても学び、そのエッセンスに触れてみてください。
ルーンストーンを通じて、北欧神話の神々の声を聴く。そんな気持ちで占っていただければ、より直感も磨かれることでしょう。
※この記事は、こちらの「ルーン占いセット」をもとに解説しています。