タロットカードを扱っていると、よくタロットカードの裏面のデザインについて、相談されることがあります。
タロットカードの表面は、どれも特徴的で美しい絵柄の物ばかりで、色々なサイトでも紹介されていますが、裏面となるとなかなか少ないですよね。
そこで今回は、人気のタロットカードの裏面のデザインを、写真付きで多数紹介したいと思います。
裏面の種類も大きく2種類あるので、タロットカードを購入するときの注意点なども、合わせてお話ししていきましょう。
2種類のタロットカードの裏面
まず人気のタロットカードを紹介する前に、大切な注意点からお話ししておきましょう。それはタロットカードの裏面には、大きく2種類の物がある点です。
通販などでタロットカードを購入するときに、これを見落とすと届いたときに後悔することも在るので、特に注意しましょう。
2つのデザインのパターン
タロットカードの裏面のデザインには、上下が解らないデザインと、解るデザインとがあります。
上下対称のデザインと、上下が非対称のデザインがあるのです。まずはそんな2種類のデザインを違いを、具体的に写真で確認していきましょう。
このカードは同じマルセイユ版の、アールヌーボー系のデザインの「ハーモニアス・タロット」と「タロット・アールヌーボー」の裏面のデザインです。
どちらも美しいデザインが人気のタロットカードですが、裏面のデザインをよくご覧になってみて下さい。
※ハーモニアスタロット(左)とタロット・アールヌーボー(右)の裏面(正位置)
正位置と逆位置が裏面で解る
ご覧いただければお解りのように、この写真はどちらも正位置で置かれた状態の、カードの裏面のデザインになります。
左のハーモニアス・タロットは、ゴシック調の模様が細かく描かれており、上下対称のデザインとなています。
右のタロット・アールヌーボーは、女性が描かれており、上下のデザインが非対称となります。
これは裏面のデザインを見れば、そのカードが正位置なのか逆位置なのか、解るものと解らないものがあるのです。
- 上下対称=正位置と逆位置が解らない
- 上下非対称=正位置と逆位置が解る
カードの種類では別けられない
タロットカードの裏面のデザインには、「上下対称」と「上下非対称」の2種類のパターンがあります。
この上下が対称かどうかは、タロットカードの「マルセイユ版」や「ウェイト版」などの種類では別けられていません。
マルセイユ版でも上下対称や非対称がるように、ウェイト版でも上下対称や非対称がのカードがあります。
タロットカードの裏面のデザインは、そのカードの作り手の意思によって、上下が対称だったり、非対称であったりするのです。
ちなみに人気があるのは、上下対称のタロットカードですが、デザインにこだわる方は、非対称でもそのカードを使用されます。
※どちらもウェイト版の上下が対称のユニバーサル・タロットと非対称のミュシャ・タロット
タロットカードを通販で購入さる際の注意点
ですから、もしタロットカードを通販で購入しようとするのなら、必ずこの裏面のデザインをチェックしておく必要があります。
多くの方が、タロットカードの裏面は「上下対称」であると思っています。ですが実際にカードが手元に届いてみたら、上下非対称だったとなると、これが結構ショックなのです。
特にそのような問題は、まだタロットカードに詳しくない初心者に多いケースなので、なおさら注意しておきましょう。
こちらの「初心者がタロットカードを通販で購入する際のおすすめと3つの注意点」では、そんな通販でカードを購入する際の注意点も、詳しくまとめられています。
人気のウェイト版のタロットカードの裏面
ではここからは、人気のタロットカードの裏面のデザインを、写真付きでいくつか紹介していきましょう。
まずはウェイト版のタロットカードのデザインからです。
RWSタロットカード
「RWSタロットカード」は、伝統的なウェイト版(ライダー版)のタロットカードとして、尊敬の念を含めRWS(ライダー・ウェイト・スミス)の名を冠したタロットカードです。
このカードが生まれた経緯はこちらの、「ウェイト版タロットカードの歴史<ライダー版やマルセイユ版との違いも解説>」でも詳しく紹介されています。
タロットカードの本場、北イタリアのロ・スカラベオ社の製品で、多くのプロのタロット占い師の方に愛されている人気のカードデッキです。
RWSのカードの裏面は、上下対称のデザインを踏襲しており、カードのリニューアルのたびに変更れることが多いです。
※RWSタロットカードの魔術師と裏面のデザイン
A.E.Waite プレミアム
タロットカード「A.E.Waite プレミアム」は、ドイツのAGM社によって作られている、最も原型のライダー版に近いデザインを持ったタロットカードとして人気です。
特にカードの裏面の模様は、アーサー・エドワード・ウェイトとパメラ・コールマン・スミスが、最初に販売したライダー社のカードのデザインを使っており。
その複雑な形から、上下左右が解りにくい仕様になっています。
このカードは、プレミアム版だけあって、ケースも特別な物になっているので、長く大事に使用することが出来るでしょう。
※A.E.Waite プレミアムタロットカードの魔術師と裏面のデザイン
ミュシャ・タロット
3番目に紹介するカードは、まだ発売されて間もないものの、女性にとても人気のある「ミュシャ・タロット」です。
こちらは、アールヌーボーで有名な「アルフォンス・ミュシャ」のデザインをオマージュしたタロットカードで、その絵柄の美しさには独特な雰囲気があります。
詳しくはこちらの「アルフォンスミュシャのアールヌーボー調タロットカードを写真で紹介」でも紹介していますので、そちらをご確認ください。
意外ですが、このカードもウェイト版のタロットカードで、なおかつ裏面のデザインが上下非対称のカードです。
それでもこれだけ人気があるのは、やはりアールヌーボーの美しさに目を引かれる方が多いからでしょう。
※ミュシャ・タロットカードの魔術師と裏面のデザイン
人気のマルセイユ版のタロットカードの裏面
次に、マルセイユ版のタロットカードの裏面のデザインも見て行きましょう。こちらも人気の高いカードを3種類ほど紹介していきます。
タロット・アールヌーボ―
やはり人気があるマルセイユ版のタロットカードは、先ほども紹介した「タロット・アールヌーボー」です。
裏面のデザインが上下非対称であっても、これだけ人気があるのは、やはりアールヌーボー調の美しいデザインの魅力だと思います。
ちなみに、こちらの「ゴールデン・アールヌーボー・タロット」はウェイト版ですが、やはり良く見ると中心の三日月で上下非対称なので、アールヌーボー系のカードはデザインが優先なのでしょう。
なお、タロット・アールヌーボーは、こちらの「おしゃれなアールヌーボータロットカードを画像付きで徹底解説」でも特集しています。
※タロット・アールヌーボーの魔術師と裏面のデザイン
タロット・オブ・マルセイユ
17世紀に登場した、マルセイユ版の原型のデザインを踏襲する「タロット・オブ・マルセイユ」は、コレクターに人気のタロットカードです。
こちらのタロットカードは、裏面のデザインが上下対称となっており、表のビビットカラーに負けない、色鮮やかな赤色のデザインです。
元々、このカードが誕生することで、タロットカード占いに、正位置と逆位置の解釈が出来たと言っても過言ではありません。
その歴史については、こちらの「タロットカード初心者に知って欲しい<種類、構成、歴史>」をご覧になれば、良く解るでしょう。
※タロット・オブ・マルセイユの魔術師と裏面のデザイン
タロット・オブ・ホワイトキャッツ
ここのところ、人気が急上昇のタロットカードは、こちらの「タロット・オブ・ホワイトキャッツ」です。
こちらもマルセイユ版らしい、白猫のモチーフをテーマに作られたタロットカードですが、裏面のデザインにも白猫が登場するところがなんともキュートです。
詳しくはこちらの「白猫のタロットカード・ホワイトキャッツの特徴を写真付きで解説」でも紹介していますが、裏面が上下対称のデザインとなっています。
なお、こちらのカードは小アルカナも特徴的で、ウェイト版のカードに近い絵柄となっていますから、カード全てを使って占う時にも使いやすいでしょう。
※タロット・オブ・ホワイトキャッツの魔術師と裏面のデザイン
特殊なタロットカードの裏面
せっかくなので、少し特殊なタロットカードの裏面のデザインについても、こちらで紹介しておきましょう。
トート・タロットカード
「トート・タロット」は、奇才のアレイスター・クロウリーによって作られた、とてもスピリチュアルなタロットカードデッキです。
詳しくは、こちらの「トートタロットカード初心者のための解説書<特徴、意味、歴史>」で、作られた経緯なども紹介されています。
とても特殊なタロットカードで、大アルカナの構成も一般的なタロットカードとは異なりますが、コアなファンが多い人気のタロットカードの1つです。
タロットカードの裏面のデザインは、上下非対称のローズクロスを採用しています。その点を考えても、かなり神秘主義に傾倒しており特徴的です。
※トートタロットの魔術師と裏面のデザイン
イーチンタロットカード
中国の易経で利用するための、タロットカードである「イーチンタロット」も、一般的なタロットとは異なる占い用のカードです。
詳しくは、こちらの「初めてのイーチンタロット占い!カードの意味や種類と占い方を徹底解説」で、そのやり方を紹介しています。
こちらのカードの裏面も、ご覧のように真っ赤な絵柄が印象的なデザインですが、格子状のラインがなんとも中国的です。
上下対称になっているとことは、易経ならではの64卦とする「大成卦」をイメージさせます。
一般的なタロットカードとは異なり、易経を勉強されている方が利用しており、持ち運びの便利さが人気のようです。
※イーチンタロットの乾為天(けんいてん)と裏面
上下非対称のデザインで占るか?
そこで問題は、裏面が上下非対称のデザインのタロットカードでも、問題なくタロット占いが出来るかという点です。
タロット占いに支障は無いか?
結論から言ってしまうと、上下非対称のタロットカードでも、問題なくタロット占いをすることが出来ます。
タロットカードは基本的に、正位置はポジティブな意味、逆位置はネガティブな意味の物が多いのですが、悪魔や死神など、その逆の解釈となるカードもあります。
ですから、シャッフルしているときに、カードの裏面を見て上下が解ってしまっても、そのカードがどのカードなのか解らなければ問題ないのです。
確かに、明らかに上下逆さまのカード多いと、ちょっと気になりますが、その点は心と頭を空っぽにして占えるようになりましょう。
※画像は上下対称のウェイト版ゴールデン・ユニバーサル・タロットです。
タロット占いのやり方で対応できる
中上級者になってくると、気が付けば無心でシャッフルの作業を行っており、そのカードの上下については、ほとんど気にならなくなるでしょう。
慣れてくると、タロットカードの裏面のデザインが見えていても、上下のについては気にせずに占えるようになります。
シャッフルの最後には「カット」という作業もあるので、目に留まったカードが、どの位置で出るかも解らないからです。
それにカードを引いて場におく段階では、もうそのカードのスプレッドにおける位置も決まっていますから、手を加えることなども出来ません。
なおシャッフルなど、タロット占いの基本的なやり方は、こちらの「タロットカード占い初心者のための基本的なやり方【シャッフルなど入門編】」を参考にしてください。
初心者の方はシャッフルで対応
ただ、まだタロット占いの初心者で、初めて購入したタロットカードの裏面が上下非対称の物なら、最初はやはり気になることだと思います。
そんな時には、シャッフルをする際に目を閉じて、カードをまとめるところまでやれば、あとは上下逆のカードであっても、決まった並べ方に従うだけです。
やはりせっかく手にするタロットカードですから、人気のデザインの気に入ったものを選びたいのは、誰もが同じです。ですからまずは、商品画像などで裏面をチェックして、それから購入するようにしましょう。
こちらの「ヒーリング雑貨の専門店 MyEarth」のサイトでは、ほとんどのタロットカードの裏面のデザインが、写真で確認できるようになっていますから、安心してご利用いただくことができます。